「なんとなく気味が悪い話」がテーマの幻想短編集。幻想小説集の中でも硬派?を自称する為、男性向きかも知れません。(表紙には金箔押しのタイトル文字が入っているのですが、スキャンすると何故か真っ黒に。)
「老女中の物語」
【あらすじ】
ポートランド公爵家の女中が語る一人称物語。一族のものの血を吸う宿命の「キャヴェンディッシュの短剣」にまつわる因縁話。
【作者のたわごと】
「キャヴェンディッシュ卿の犯罪」に言及される彼の両親にまつわる悲劇の因縁話。アーダルベルトが端役で登場。「伏線が多すぎる」と言われました。ははは。
「ダンバー荘奇譚」
【あらすじ】
スコットランド貴族マクシミリアンは、旧知のマカリスター家にまつわる呪いにかかわることとなる。
【作者のたわごと】
ハインリヒの友人として登場したマクシミリアン、今度は単独で謎に挑むことになるのだが…。結果的に「小さな親切大きなお世話」との声あり。
【関連小説】マクシミリアン→「Freund Hein」収録の「イシマエル」「白の貴婦人」「壜の中の精霊」
「蛹」
【あらすじ】
「私」、ジェイムズ・フィッツワースがとあるパブで、新聞記者の質問に答え、かつてかかわった科学者失踪事件の顛末を語る。
【作者のたわごと】
語り手のへんてこな悪趣味さが作者そっくりとの声がありました。生理的な気色悪さを追及した話です。この話のせいで大勢の人から「いやだー」と言われました。完全に読みきりという作者にしては珍しい話。
「エグモント・リンレイの左手」
【あらすじ】
若い小説家クェンティンが、長らく無人となっていた館に引っ越してくる。隣家の医者兄妹から、最後の領主、エグモント・リンレイが悪魔からヴァイオリンの腕を授けられたという話を聞かされるが…。
【作者のたわごと】
悪魔とヴァイオリンという古典的な主題の音楽怪談。バイロン的なダークヒーロー、エグモント・リンレイは出番は殆どないのですが、作者のひいきのキャラクターのひとりです。また、悪魔は「シュター博士」と同一人物です。
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