緑の眸をした魔術師アーダルベルトが主役の連作3編。
「幻惑(まどわし)の森」
【あらすじ】
イギリスの貴族パーシヴァル・フォークンブリッジは、プロイセンの貴族ハインリヒの招きを受けるが、訪れた舘に彼の姿はなかった。ハインリヒの娘エレン・ロレーナと愛し合うようになるが、異母兄のアーダルベルトの反応は冷ややかだ。
【作者のたわごと】
アーダルベルトもので最も初期の話のひとつ。異母妹エレンへの偏愛と執着、義弟カールへの嫌悪、父ハインリヒへの恐れと服従、などなどコンプレックスの塊アーダルベルトの話です。シドニーが出てくる話とはかなり雰囲気が違いますね。
「フォークンブリッジ家の幽霊」
【あらすじ】
とあるイギリスのマナーハウス、若者たちが集まって恒例のクリスマスの怪談となった。若いシドニーは、自分の子供の頃に見た夢の話をする…。
【作者のたわごと】
アーダルベルトとシドニーの出会いを描いた掌編。短すぎて何のことやら良くわからないという話もありました。
「失われたものの伝説」
【あらすじ】
今世紀初頭、大西洋を横断する豪華客船の上で、アーダルベルトは危険な霊を連れた貴族と出会う。彼が手に入れたエジプト王女の秘宝は呪われた宝だった…。
【作者のたわごと】
アーダルベルトものとしても、シドニーとのゴーストハンターものとしても第1作。タイタニック伝説のひとつです。この話はかなりシリアス仕立てで、アーダルベルトとシドニーとの間の愛憎関係がかかれています。決して単なる漫才コンビではないのですよ、彼らは。
【関連小説】「オルフォイスの迷路」収録「北に向いた窓」「思い出の国」「幻の修道院」「月光のフロリンド」「フォン・リュッツオーヴェル少佐のサーベル」収録の「リリー・トゥリー」「エグモント・リンレイの左手」収録の「老女中の物語」「月影の塔」収録の「アードリー家の遺産」
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