収録作品
「未だ死せざる者へのレクイエム~霧の谷の伝説」
【あらすじ】
19世紀初頭のドイツの片田舎。キルヒェンシュタイン家の娘アンゲリカと妹のエリーゼは、不吉な伝説が伝えられる霧の谷で謎めいたふたりの男と出会う。長く無人であった館を買い取ったフォン・レーヴェンヴァルト男爵とその従兄マンフレート、彼らはキルヒェンシュタイン家の客として滞在することになるが、一家の友人ホフマン医師はふたりに疑惑を抱く…。
【作者のたわごと】
吸血鬼テオフィールものの連作のひとつ。「幻の修道院」収録の2編の間に挟まる話です。吸血鬼にしては根性なしのテオフィールは正統的な吸血鬼ファンからの目から見ると情けないヤツ。師匠?のマンフレートのほうが本来の吸血鬼らしいですね。作者としては、どちらもそれなりに気に入っています。
【関連小説】「幻の修道院」に「白き薔薇の屍衣」「闇の中の狩人」収録の他、インターネット上に2作を公開中。
「ヴェーヌスの耳飾り」
【あらすじ】
19世紀初頭のプロイセン、ブランデンブルク軽騎兵連隊の若い少尉ヴェルナー・フォン・ヴァルモーデンは、弟フランツと滞在中の館の庭園で、エメラルドの耳飾りをつけた奇妙なヴェーヌス像を見る。耳飾りを外すと不吉なことが起きる、と同輩のベルンハルトは言う。フランツがスケッチしようとして耳飾りを持ち帰ったことに気づいたヴェルナーは、弟を叱り飛ばしてもとの場所に戻させるのだが…。
【作者のたわごと】
「オルフォイスの迷路」で15歳の悪がきだったヴェルナー、今回は弟フランツを守って大活躍?します。ベルンハルト・フォン・リュッツオーヴェルも久々に登場です。実は彼の方が大人で人気があるようです。作者としてはちょっと複雑…。皆さんヴェルナーは脳天気でちょっとねえ、とおっしゃいます。あんなに可愛いのに。
【関連小説】
ヴェルナー→「オルフォイスの迷路」「死霊の森」以上オフセット誌、「第六の黒騎兵」ジェットプリンタ本、「像に欠けたるもの」(ウェブサイトに掲載)
ベルンハルト→「フォン・リュッツオーヴェル少佐のサーベル」
フォン・ハインツ-ローディヒ伯爵→「死霊の森」に短編収録。
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