収録作品
「未だ死せざる者へのレクイエム~白き薔薇の屍衣」
【あらすじ】
海外生活を終え妻子と共に帰国した男爵ヴィルヘルムは、亡き前妻アデライーデと義兄テオフィールの思い出にいまだ付きまとわれていた。そんな折、後妻のクリスティーネは、閉ざされている筈の部屋に姿を消す男の幻を見る。それが忌まわしい事件の幕開けであった。
【作者のたわごと】
Death Whispers(在庫なし)に収録の「未だ死せざる者へのレクイエム」2編の間に挟まる話。根暗な弱虫であったテオフィールの変貌ぶりを書いてみたかったのでした。視点はヴィルヘルム側で、この話のテオフィールは良心のかけらもない怪物です。
「未だ死せざる者へのレクイエム~闇の中の狩人」
【あらすじ】
眠りから覚めたテオフィールは、自分が既に死に埋葬されていたことを知る。彼の目覚めを待っていたマンフレートは、彼を新しい闇の世界へと誘う…。
【作者のたわごと】
「白き薔薇の屍衣」よりも前、テオフィールの死後(?)間もない頃の話です。テオフィールはまだいじいじしていますが、行動はかなり鬼畜です。この後、最新作の「霧の谷の伝説」へと繋がる訳です。
「幻の修道院」
【あらすじ】
パリで生まれ育った伯爵家の娘エレンは異父兄カールと共にハルツの父を訪れ、異母兄アーダルベルトと再会する。アーダルベルトは異母妹エレンを偏愛する一方、義弟のカールを異常に嫌っていた。彼の主治医シュターン博士の謎めいた言動。そんな折、カールが禁じられた森で行方不明になった…。
【作者のたわごと】
「幻惑の森」より2年前の話で、アーダルベルトがカールを嫌っている理由がわかります。アーダルベルト、意外にもかなり同情されたのでした。シドニーとのゴーストハンターものが結構明るいので、つい忘れがちですが、彼の素顔はどっぷりと暗い…。ちょっとえっち臭い話ですので、男性にはどうかなー。元々アーダルベルトはセックスレスのキャラクターなのですが。
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