収録作品
「ブランデンブルク軽騎兵連隊長ヴェルナー・フォン・ヴァルモーデン大佐の不可解な体験或は元近衛軽騎兵連隊長ジークムント・フォン・ハインツ-ローディヒ伯爵の告白」
【あらすじ】
1775年のある深夜、不意の使者に導かれてフォン・ハインツ-ローディヒ伯爵を訪れたヴェルナー・フォン・ヴァルモーデン大佐は、死に瀕した旧友の口から恐るべき告白を耳にする。彼は友の最後の頼みを受け入れることが出来なかった…。
【作者のたわごと】
タイトルが異常に長いのは、別に特別な意味があった訳ではなくて、適当な題名を思いつかずにヤケクソになった結果。
同じ名前の人が出て紛らわしいのですが、この話のヴェルナーは我らの「疾風の」ヴェルナーではなく、お祖父さんの方です。
「冬物語」に始まったコンラートもの、次第に遡っておじいさんにあたるジークムントの話となりました。コンラートの不幸は父のエクバートのせいなのですが、エクバートの不幸はどうもその父ジークムントの責任、らしい。と思っていたら、この話で何とその発端は十字軍にまで遡ることが判明しました。まあ、どこまで遡っても、最後は結局「冬物語」で終わりです。
死霊の森
【あらすじ】
1812年のナポレオンのロシア遠征に従軍したプロイセン軍の軽騎兵中隊は、コザック騎兵らに追われて逃げ込んだ森の廃屋で一夜を明かすことになった。追撃兵らが森の中まで追ってこないことが何か引っかかったが、果たして…。
【作者のたわごと】
読み切りの怪談であると共に、未完の大YAOI、Ultima Ratio Regumの連作にも通じる話です。中隊長ヴェルナーの下にはディートリヒ、弟フランツ、従卒ルーテルなどの御馴染みのメンバーが。ロシア軍時代のコンラートの話題、過去のヴェルナーとダンギー伯爵とのやり取りなど、短い割にいろいろな要素が入った話。フランツがコンラートを撃って負傷させた話題は本編のエピソードの名残です。
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