1942年、朝鮮人初の短歌集を刊行した人物でありながら、その存在は今ではほとんど忘れ去られている朝鮮人作家、尹紫遠(ユンジャウォン、1911-1964)。
1946年夏に発生した南朝鮮でのコレラの流行により強化された連合軍と日本による朝鮮人管理・海洋警備を背景に、玄海灘を命懸けで渡る人々を描いた長編「密航者の群」に加え、米占領下の東京であまれた詩、「解放」後の釜山で引きあげ家族が直面する厳しい現実を描いた「嵐」、1949年東京で「パンパン」に中古ストッキングを売る夫と生活のため売血する妻を描いた自伝的要素の強い「人工栄養」など、未刊行の重要作品5つをあつめた作品選集を刊行。
琥珀書房YouTubeチャンネルにて、尹紫遠紹介動画と、尹紫遠が死の一〇日ほど前に病床にて自作「或る船乗りの話」を自ら朗読、録音した音声データを公開中!