こちらのアイテムは2026/9/13(日)開催・文学フリマ大阪14にて入手できます。
くわしくは文学フリマ大阪14公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

エカチェリーナのイコン

  • え-74 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • えかちぇりーなのいこん
  • 河内レオン
  • https://leon-no-hondana.com
  • 【あらすじ】
    北京近郊の盧溝橋で日中両国軍が全面衝突した昭和十二年、師走の近づいた京都の生神女福音聖堂で行われていた読書会に参加していた秋山寛二というロシア語を学ぶ生真面目な学生が、会で顔見知りになった京都帝大の法学部に通う奥野義雄に酒を飲もうと誘われ、向かった先の奥野のアパートの部屋で一人の男と出会う。男の名は小林陽之助。日本で壊滅状態にあった共産党再建の命を受けてソ連から密かに帰国していた筋金入りの左翼活動家で、秋山はその小林から奇妙な仕事を頼まれる。その仕事とは一通の手紙を至急且つ極秘裏にモスクワへ届けるというものであった。

    同じ頃、海の向こうの大連では、南満州鉄道本社の経理部に勤める北中正敏が前夜に火災で焼失して大きな被害を受けた大連港にある自社倉庫の損害額の見積に当たっていたが、エリート社員である彼には別の顔があった。ソ連の工作員という顔である。その数日後、大連の憲兵隊は港の倉庫火災が反日分子の放火であったと罪を捏ち上げて港で働く数名の中国人労働者を逮捕するが、倉庫火災の裏に巧妙な謀略が潜んでいることを憲兵隊が嗅ぎ付けることはなかった。なぜなら、謀略を指揮したのが憲兵隊より数枚上手の大連特務機関を率いる軍人、安井大佐だったからで、その目的はシンガポールから大連港に到着した阿片の荷を誰にも気付かれることなく奪い取ることであった。

    一方、小林の依頼を引き受け、満州経由でモスクワへ向かう為に神戸港から貨客船で日本を後にして十二月五日の早朝に大連港に到着した秋山は、哈爾濱行きの特急あじあに乗り継ぐ為に大連駅へと向かう。奇しくもそこには出張で大連を発つ北中正敏の姿もあったが、その日、満鉄が誇る特急あじあに乗り込もうとしていたのは胸に秘密を抱えるそんな二人だけではなかった。北中と同じ満鉄の社員で中国共産党の協力者、彼を追う大連の特高警察の刑事、満州国の高級官僚、大財閥の総裁の縁者、満州の取材でやって来た英国人記者と監視役の満州国広報官、阿片密売を生業とする中国人の無頼漢と愛人、その二人を尾行中の憲兵、上海在住のドイツ人技術者、陸軍病院の軍医、安井大佐を訪ねていた哈爾濱暮らしのユダヤ人、地元民の恨みを買っている満州拓殖公社の職員、そして、母親の見舞いの為に大連を訪れていた首都警察庁の刑事である本郷和馬。そんな様々な事情を抱えた乗客たちを乗せて特急あじあは大連駅を後にするが、数時間後、車内で北中の射殺体が発見される。たまたま列車に乗り合わせていたことから事件に遭遇することになった本郷が、直ちに乗客乗員への聴取を開始するのだが…。

    ※この作品は個人サイト「レオンの本棚」にて無料でお読みいただけます。2026年9月13日(日曜日)に開催の「文学フリマ大阪14」のブースにカンパ用の募金箱を設置しますので、本作を事前にお読みになって作品を気に入っていただいた方の中で会場へ来場予定の皆さまには、是非ともカンパへの協力をお願いしたく思います。また、その際に作品の感想なども聞かせていただけるのならとても嬉しいです。河内レオンは当日、ブースに着席しておりますので、どうぞ、遠慮なくお声がけください。

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