『before six o'clock』
願うほどの選択肢も、欲望も私は知らない。
大人になるとそういうものが出てくるのだろうか。
だけど、大人になってまで神頼みするなんて、バカみたい。
『春より先に、さようなら』
我慢してがんばっているけど。
がんばって我慢しているけど。
それは周りから見てどうでもいいことなんだって、僕は知っている。
『オレンジ色、誰そ彼』
同じ場所に、同じような個体がいるだけの話。
小さいだけで弱いという見方は、きっと僕が間違っている。
『クリスマスの終わりの家』
彼女はいま、十一歳だ。
それはつまり、私にとっては両親が離婚した年齢を表す。
もしかしたら、今年は私にとって何か心の変化が現れるかもしれない。
【作者紹介】
ドーナッツがらみの中編を出したいなと思ったが、いのうえどーなっつさとしなる男がドーナッツがらみの本ばかり出すのでどうしようかなと思っている。いっそ、次の文学フリマはドーナッツ祭りに・・・?!
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