★アジア ★ファンタジー ★プロット重視 ★長め
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その昔、相争っていた五つの国を偉大なる王が一つに統べた。
それが、この国の始まりである。
王は五つの国が再び争うことがないよう、ある掟を作った。
王の子は、王になることなかれ。
王は、他の四つの国が自分に対して恭順を示したのであり、
自分の国に対してではないことを知っていた。
自分亡き後、他の四つの国が隙を見て叛旗を翻すことを、王は恐れた。
王は自らの子孫による支配ではなく、自らが成し遂げた統一の存続をこそ、
願ったのだ。
これは、五つの国の末裔である五大家と呼ばれる貴族たちの物語。
第二十二回文学フリマ東京で頒布する「赤い分銅」は、「腐れ街の蛇」「花と鍛冶師」に引き続き、密林の中に築かれた都を舞台とした物語。前の二作が、都の外側、貧しい人々が住む地域で暮らす殺し屋の兄と鍛冶師の弟を主人公としていたのとは対照的に、都を支配する貴族たちを描きます。
クァトは五大家の一つ、東方を支配するウタラ家の次男として生まれた。掟により、王位継承候補者となれるのは長子だけと定められている。それ故に、成人してからも酒と拳闘に明け暮れる気楽な毎日を過ごしていた。だが、彼に流れるウタラの血が、怠惰を許さない。
実質的にウタラ家を支配する母、タナ。
母の言いなりとなっている気弱で優しい兄、ルー。
北の山岳地帯を支配するバラト家の当主ケパラ・バラト。
その息子であり、クァトの友人であるレワ。
寺院にありながら国を動かす王の長子アカル。
王位継承を巡り、思惑が交差する。クァトも望むと望まないとにかかわらず、争いの渦の中へと巻き込まれていく。
絢爛豪華な王の都の裏で、蛇もまた、暗躍する。
装画には日下田さんをお迎えしました!
物語に出てくる様々なモチーフを、魅力的なコラージュに仕上げて頂きました。今回も装丁には仕掛けがありますので、是非現物をお手にとって頂けたらと思います!
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