キョウダイ×冬アンソロジー │ A5 │ 74頁 │ 200円 │ 17/08/28
あなたは何番目が好き?
アンソロジー企画季刊ヘキのvol.7です。
ヘキというのは性癖のこと。「あなたの性癖を露わにしてください」というキャッチコピーをもとに、参加者それぞれが自分のヘキを最大限に発揮した作品群です。
ついつい書いてしまうシチュエーションや登場人物、作者のありがちが武器になる、そんな企画です。 今回のテーマはキョウダイ×冬。さまざまなキョウダイが迎える冬という季節をお楽しみください。
夜崎梨人「囲い囲われ腕の中」 兄さんは必ず、僕のものにするんだ。 どちらが兄でどちらが弟なのか。家長である父に囲われていた双子の兄弟。彼を手に入れるために次期家長になる努力をするお話。
ワタリマコト「キョウダイヤシロ」 「僕、狐さんになるみたい」 夏祭りの夜、僕は狐さんとつのつのが光る丘で遊んでいたんだ。
踏み入れてはならない領域に、迷い込んでしまった少年のお話。
今井優「雪の街-Blood is thicker than water-」 「おまえも僕の姉さんになれないんだね」 雪が降ると思い出す、昔に住んでいたあの街のこと。あそこには母親のような弟のような彼がいた。僕とそっくりなあの子がいた。
自我のある人形のような、不思議な登場人物がいます。
新月「目に託した夢」 「決めた。今決めたよ。プロに進む」 野球を中心とする、さわやかなお話。
プロになる自信のない弟。どうにか話をしたいともがく、死んでしまった兄。
一色和「歪められたマリア」 「女の体を持ちながら女であることを受け入れられない私を歪んでいると思うか」 女の王のみが求められ崇められる国で王亡き後即位したのは、弟王子だった。
最後にはみんないなくなってしまうお話。
二季比恋乃「くちびるに、紅」 誰に知られたって、兄さんは僕だけの兄さんなんだ。 vol.3にいた美しい少年のままの兄(吸血鬼)と美しいまま青年になった弟(人間)がいます。