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サウンド・アートとは何か

  • 南1-2ホール | T-49〜50 (評論・研究|文化研究)
  • さうんど・あーととはなにか
  • 中川克志
  • 書籍|A5
  • 286ページ
  • https://www.nakanishiya.co.jp…
  • 2023/12/24(日)発行
  • 音や聴覚を意識した視覚芸術か、あるいは、音楽の枠組みを超えた音響芸術か――美術・音楽・メディア・空間の交錯点に迫る

    音や聴覚にまつわる様々な作品が一見雑多に包摂される「サウンド・アート」という曖昧で魅力的な芸術の領域は、どのように成立したのか。視覚美術、音響芸術、音響再生産技術への注目、サウンド・インスタレーションという四つの文脈から、各系譜を丹念に辿り、徹底的に整理・解説する!
    私はサウンド・アートとは何かと問われたときに、サウンド・アートは、広い意味で音や聴覚に関わるアートを意味するラベル、あるいはジャンル名である、と答えるようにしている。単なる音楽でも単なる視覚美術でもないが、音楽でも美術でもないまったくの別もの、というわけでもない。つまりサウンド・アートには厳密な定義はなく、個々の論者や作例によってその意味するところは異なる。とはいえ、サウンド・アートという言葉で参照される大まかな領域は存在する。本書が扱うのはその漠たる領域である。(「はじめに」より)


    【目  次】

    はじめに

    第一章 サウンド・アートの系譜学に向けて
     四つの系譜の提案
    一 問題の背景:サウンド・アートとは何か
    二 サウンド・アートの語り方
    三 本書の提案:四つの系譜からサウンド・アートを考える
    四 本書の構成と四つの系譜

    第二章 音のある美術
     視覚美術の文脈から出現した系譜
    一 〈音のある美術〉の系譜について
    二 音響彫刻小史
    三 「諸芸術の再統合」という物語
    四 まとめ

    第三章 音楽を拡大する音響芸術(一)
     音楽の内部で展開する系譜
    一 〈音楽を拡大する音響芸術〉の系譜について
    二 音楽を変質させる系譜
    三 音楽を解体する系譜

    第四章 音楽を拡大する音響芸術(二)
     音楽の外部を志向する系譜
    一 音楽の外部と「新しい音楽」
    二 「新しい音楽」の別名としてのサウンド・アート
    三 実験音楽の理念を相対化する理論と実践
    四 ケージ的な実験音楽を批判・相対化する論理
    五〈何か新しいもの〉としてのサウンド・アート

    第五章 聴覚性に応答する芸術
     音響再生産技術の一般化に応答する芸術実践の系譜
    一 〈聴覚性に応答する芸術〉の系譜について
    二 音響再生産技術の使い方:生産のためのメディア、再生産のためのメディア
    三 音響再生産技術を可視化する芸術
    四 メディア・アートとしてのサウンド・アート?

    第六章 サウンド・インスタレーション
     音や聴覚を主題として視聴覚で経験する系譜
    一 概  観
    二 歴史的背景
    三 理論的整理:空間とふたつの時間
    四 まとめにかえて:新しい音響鑑賞モードの出現?

    第七章 まとめにかえて

    附 論 「Soundings: A Contemporary Score」展
    (МоМA、NY、二〇一三年八月一〇日より十一月三日まで)

    あとがき
    画像出典リスト
    参考文献リスト

    アーティスト/作品名/製作年 索引
    アーティスト名索引
    人名索引
    事項索引



    【著者紹介】
    中川 克志(ナカガワ カツシ)

    1975年生まれ。京都大学大学院文学研究科美学美術史専修博士後期課程修了。博士(文学)。専門は音響文化論。19世紀後半以降の芸術における音の歴史、理論、哲学(音のある芸術、サウンド・アート研究、音響メディア論、ポピュラー音楽研究、サウンド・スタディーズなど)。
    現在、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授。都市科学部都市社会共生学科、都市イノベーション学府建築都市文化専攻都市文化系(芸術文化領域)、Y-GSCのスタッフ。

    主な業績に、共著『音響メディア史』(2015年、ナカニシヤ出版)、共訳ジョナサン・スターン『聞こえくる過去――音響再生産の文化的起源』(2015年、インスクリプト)、「日本における〈音のある芸術の歴史〉を目指して――1950–90年代の雑誌『美術手帖』を中心に」(細川周平(編)『音と耳から考える――歴史・身体・テクノロジー』(2021年、アルテスパブリッシング)収録)など。

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