R18BL
「どんなヴォルツでも、ミッチは大好き」
ミッチと共に任務をこなしているヴォルツ。
だが、ミッチには何かがおかしいと感じていた。
そんな中、ミッチはヴォルツに無理矢理犯され──
クーデレ殺し屋少年と女装殺し屋少年のリバストーリー
上巻もあります。
こちらよりどうぞ!
番外編は
こちら
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「ヴォルツがおかしい?」
クラウスの素っ頓狂な声が響き渡る。
その向かいには神妙な面持ちのミッチが座っており、何かを相談したいという様子が滲み出ていた。
片手に酒を入れたグラスを揺らしながら少し考えていたかと思えば、クラウスは大きな声で笑っていた。そんなことはあり得ない、そう口にしていた。
「ははは、そんなわけないだろ。ヴォルツならしっかりと任務をこなしてるだろ?」
「それはそうだけど……。でも、前のヴォルツと違うの!」
「ははー。さては、お前ら喧嘩でもしたのか?」
ミッチの言葉を全く信じる様子がないクラウス。自らの推測を口にするその表情は、ミッチの言葉を全く信じていないようであった。
からかうその言葉に、ミッチは不満を露わにしながらクラウスの様子を窺っていた。
明らかに酒に酔っている。顔はすっかり赤くなっており、話を聞いている様子は見えなかった。たまたまソファで寛いでいたところを話し掛けてはみたものの、ミッチには後悔しかなかった。
「ミッチ、結局のところどうなんだ?」
「……もう! おっさんに相談したミッチが間違ってた!!」
怒りを剥き出しにし、ミッチは立ち上がってそそくさと部屋へと戻っていった。
自分は真剣に悩んでいるにもかかわらず、どうして話を聞いてくれないのか。そもそも、どうして酔っているクラウスを相談相手に選んでしまったのか。ミッチは自分を責めていた。
「はぁ……」
部屋に入ると同時に、盛大な溜め息が漏れた。
問題の当人はベッドで規則正しい呼吸をしている。ヴォルツは何も悩んでいる様子はなさそうだが、ミッチには明らかに変わってしまったようにしか思えない。
誰に伝えたところで答えが返ってくるかも分からない。ミッチはぐるぐると自問自答を繰り返し、さらに自らを悩ませてしまった。
「ヴォルツ……ミッチはヴォルツのこと、大好きだよ。大好きだけど……」
眠っているヴォルツにその言葉は届かなかった。
涙が出そうになるのを必死で堪えながら、ミッチはヴォルツの隣へそっと入って目を閉じた。
──続きは実物で!