――希望を見失った友に向けて
――誰よりも愛する人に向けて
――自販機で買った
――を手に取って微笑み
――彼女は言った。
――「ほら、レモスカ飲んで、元気出そ?」
鳳天高校に通う写真部員の少女・時町深久は昨年、一年生ながらに様々なコンテストで入賞した実力者。
しかし、今年度に入ってからはまったく成果を出せないまま、二学期を終えようとしていた。
ある日、写真部の活動で野外撮影に向かった深久は、自分が写真を撮る事に絶望していると気がついた。
仲間達の前では平気な様子を装っていたが、深久の一番の親友である玉寺沙羅も、残り二人の部員も、深久の変容に気づいていた。
成果を出せず、自分の撮る写真に意味を見出せず、写真を撮る事もどんどん嫌になっていく深久。
一方、深久の心を助けようと裏で奮闘する沙羅達写真部の三人。
活動を続けるある日、深久は沙羅と衝突してしまう。
その事を悔いる沙羅達と、どんどん虚ろになり遂には『明日がこない事』を願うようになる深久。
すれ違う心は、果たしてどんな結末を迎えるのか。
――これは『写真部の彼女達』が『純然たる彼女達』になる物語――。
――最後まで読み終えた時、あなたはこの言葉の意味を理解する。
風合が送る渾身の青春ストーリー、開幕!
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