ちょっぴりおバカで かな~りほのぼの旅行記シリーズから派生した旅行記で、旅行記全体では25作目となる。
かつて発行した私鉄と路線バスで行く 1都5県 渡船旅行記と島村渡船フェスタ旅行記をひとつにまとめ、本文を完全刷新。さらに新規エピソードや写真などを追加した。
キャッチコピーは『渡船が担ってきた『もうひとつ』の大きな役割とは――』。
当たり前というのは自分に身近な物事であり、だからこそ普段はあまり意識しないのかもしれない。
そして当たり前だからこそ、それが失われるということを考えないし、あるという前提で行動する。ゆえにいざ失った時には感情が大きく揺さぶられ、当たり前の素晴らしさに気付くこととなる。
観光名所のような場所なら、ほかの地域からやってきた人々の手によって記録が残る可能性は高いだろう。一方、何の変哲もない住宅街にはそうした人々は滅多に訪れないし、あるのが当たり前だと思っている住民は日常の記録を残そうとしない。
だからこそ、そうした風景の記録が残る可能性はおのずと低くなる。そして失ってから後悔するのだ。
私は東日本大震災をきっかけとしてそのことを痛感し、日常風景や身近なものの記録を残したいと考えるようになった。その過程で取材対象のひとつとなったのが『渡船(渡し船)』だった。
かつては川や海の対岸へ渡る交通手段として、生活に密着していた渡船。だが、今や橋が架けられるなどして、多くの地域で風前の灯火となっている。それにもかかわらず、渡船の記録を残そうとしている人が少ない。消えてしまう前にぜひともその記録を残しておきたい。そして数十年、数百年先の未来のどこかでその記録を必要とする誰かのお役に立ちたい。
こうして私は手始めに、自分の住んでいる関東地方に現存する全ての渡船(全9か所)を巡ることにした。
・本文フルカラー140ページ/左開き/横書き
・雑学をていねいに説明した付録コーナーもあります。
・各種データも満載です。
・ホームページにて立ち読みが可能です(下記のメロンブックスさんの委託販売ページでもご覧いただけます)。
・メロンブックスさんでの委託販売は終了しました。現在は立ち読みと概要のみご覧いただけます。リンクはこちら。
第1便・当たり前だからこそ
第2便・しあわせの黄色い旗(群馬県~埼玉県/赤岩渡船)
第3便・文明開化と世界の宝(群馬県/島村渡船)
第4便・波間に漂う渡し船(神奈川県/浦賀の渡し・城ケ島渡船)(神奈川県~千葉県/東京湾フェリー)
第5便・彼方に富士を臨んで(神奈川県/江の島遊覧船)
第6便・素敵な縁に導かれ(千葉県/富田渡船)(茨城県/小堀の渡し)
第7便・旅の最後は江戸川へ(東京都~千葉県/矢切の渡し)
最終便・渡船が結ぶもの
付録(雑学をやさしく解説したコーナー)
赤岩渡船、島村渡船、浦賀の渡し、城ケ島渡船、東京湾フェリー、江の島遊覧船、富田渡船、小堀の渡し、矢切の渡し、ほか