「おぉ、目が覚めたか勇者よ。まぁそう焦るな、まずは何か適当な服を着るがよい。それとも、体に合う物がなかったか?」
奇妙な牢で目覚めた青年に話しかけてきたのは、魔族を統べる王であった。
国王の命令により、人間たちは長年争いを続けている魔族の領土に遠征を決行したが、その最中に運悪く魔王と出くわしてしまう。仲間が撤退する中、兵士の青年は単身で魔王に挑むが返り討ちに遭い、結果捕獲されてしまった。
それ以降、何故か自分を「勇者」と呼び、あれこれと構ってくる魔王を、青年は警戒して拒絶する。しかし彼は脚の負傷のせいで満足に動くこともままならず、不本意なまま魔王の城で過ごすことになってしまった。
「触るな。俺は、勇者の血筋じゃないって言ってるだろ。魔王のくせに、そんなことも分からないのか」
これは、魔王に捕らわれた一人の人間の物語。
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