なぜ、人は服を着るのだろう。
そりゃ、全裸だと寒いからだ。アフリカのジャングルで誕生した人類は、衣服を身に纏うことで雪国や高山などの過酷な環境でも生活し、文明を築けるようになった。
そして現代のファッションは、単に機能的な意味だけじゃなく、自己主張・自己表現の大事な手段にもなっている。
一方で、人は自己表現とは正反対の、「自分じゃない何者かに化ける・演じる」ために衣服で「装う」ことがある。
俳優さんはドラマで役の職業・性格・時代に合った衣装を着る。歌舞伎では化粧を施し、能では面をつけて、体や顔を「装う」ことで役者は様々な役に「化ける」。
そして、世界各地の祭りには、人が装った「神様」が現れる。過酷な修行なんてしなくても、衣装や仮面で装うだけで、人は神にすら化けることができるのだ。
ただ服を着る、装う。この日常的な行為には、非日常的な魔力が秘められている。衣服や仮面が織りなす魔法の世界を覗いてみよう。
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