小さい頃、おもちゃ屋で買ってもらった魔法のステッキを手に、鏡の前でポーズを決めてみた、そんな女の子だった君へ。
授業中にこっそり鉛筆を先生に向けて「エクスペリア〇ムズ、武器よ去れ!」と小声で唱えてみた、そんな少年だった君へ。
掃除の時間に箒をまたいでジャンプしてみて、ちょっと浮いたりしないかなと期待していた、そんな子供だった君へ。
なんなら大人になった今でも、トラックに轢かれて異世界に飛ばされ、魔法とか使えるようにならないかな、なんて考えているそこの君。君だよ、キミキミ。
よくぞこのZINEを手に取った。これは運命だ。
何を隠そう、このZINEは魔導書なのだよ。
魔法とは何か、その力の源とは何か、この書には記されている。たった24ページ読み通せば、君にも魔法の何たるかがわかる。もっとも、一読しただけで君が全てを理解できるとは限らないけどね。ふっふっふ。
そして、「魔法? 魔導書? 何を寝ぼけたこと言ってるんだ? 胡散臭いなぁ」と、立ち読みをやめて帰ろうと思ったそこの君。君だよ、キミキミ。
もう遅い。魔法は確かに存在する。
なぜなら君は、私がこのA5の紙切れにこめた「このZINEを手に取って、表紙をめくりたくなる」という魔法に、既にかかってしまったからさ。ふっふっふ。