大都会。いつの世も憧れの対象である。
天を支える柱のような摩天楼。そこはさながら現代の桃源郷。
星空よりも煌めく無数の看板。CMやニュースが街に溢れだし、濁流の如く氾濫。
流れ星のように走る車のヘッドライト。街を彩るグッチ、ユニクロ、オフホワイト。
代官山の静かな喫茶店。渋谷のスクランブル交差点。頭上には広告の大画面。
いつの時代も、どこの国でも、人と富が集まる都会は多くの人を惹きつけてきた。
だけど、一歩路地裏に入ると、同じ街の影の部分が姿を見せる。
くすんだコンクリート。薄汚れた配管。のらネコ。カラス。ゴミ袋。
まるで廃墟だ。都会はもしかしたら、実は巨大な廃墟なのかもしれない。
華やかな輝きを放つ光と、廃墟のようなよどんだ影を併せ持つ大都会。
多くの人間が暮らす街と同じ空間に、得体の知れないなにかが潜んでいる。
そんな得体の知れないなにかを追いかけて、大都会のツアーに出かけよう。
マンションの一室、お化けのウワサがある学校、郊外の歴史ある宿場町、神様の祀られた市場、欲望うごめく夜の街。「なにか」の影を探して都市の奥へ奥へ。
はたして都市は現代の桃源郷か、それとも人外魔境か。ツアーが終わる頃の、君の目にはどう映る?
収録記事
・特集「大都会の民俗学」
・歴史深堀タイムトリップ「坂の上の宿場町・鳩ケ谷」
・異界としての『夜の街』