中津川は、自ら起こした交通事故で家族を失い、罪責感と喪失感に苛まれて、ある寺院に住職の話を聞きに行く。住職は、そこで座禅中に見た「6」にまつわる幻像の話をする。そのなかで、「6」は「6」みずからの体験した半生を話し出すのだが……。
26歳の時に初めて脱稿して、コスモス文学に掲載された作品を手直しして、当時一般公募も可能だった織田作之助賞に出したところ、第一次選考を通った作品です。しかし、納得がいかなかったので、それを更に手直しして、エピローグを付けて、「鞭と人参」という作品と併せて製本して、第19回文学フリマ東京に売りに行きました。初めての文フリだったので、一冊しか売れませんでしたが、その「6」だけを取り出して、単行出版したのは、著者の思い入れの深い作品だからです。
表紙も、お金を掛けてデザインして貰い、解説も、さるアマチュア作家の方にお願いして、一新した本として再発行しました。ぜひ、一度御覧になって頂きたい一冊です。
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