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歌集『たどり着けない地平線』

  • ツ-43〜44 (詩歌|俳句・短歌・川柳)
  • かしゅう たどりつけないちへいせん
  • 池田行謙
  • 書籍|四六判
  • 214ページ
  • 2016/4/10(日)発行
  • 「次々と浮上していく熱気球 卵は遠くへいけない形」
    眼前の熱気球の形から卵を連想する。
    卵は転がしても円を描くだけで遠くには転がらないものだ。
    こういった制限のある関係や比較に目を向けるところに興味をひかれた。
    ・・・富田睦子「短歌研究」平成28年7月号

    「野山羊駆除のことを伝えているのだろうこだましてくる防災無線」
    離島の暮らしは厳しいが、希少生物の宝庫で、研究者の憧れの島でもあろう。
    たどり着けない地平線を目指して、歩み続ける男のロマンが味わえる歌集。
    ・・・真鍋正男「短歌」平成28年8月号

    「ほんとうは存在しないものとして水平線ははっきりみえる」
    歌集名もふくめ、「線」と称される地形への関心が強い。
    見えている、というか脳が認識している「線」は、
    いつも「何かの途中」にいる人にとって、たどり着けない場所、伝わらない願い、
    すれちがう思慕……あらゆる局面での、片思いの象徴のようである。
    ・・・佐藤弓生 歌集栞より

    「旧姓で呼べばあなたは旧姓の顔をしてここはまだ汽水域」
    池田さんの歌は、波に洗われた小石が陽光をまとっているような透明感がある。
    美しい普遍性とともに、言葉は手放され、自然の受容力へと明け渡される。
    そして言葉がその可能性を無限に広げていく姿を、
    作者と私たちはただ静かに見守るのである。
    ・・・吉村実紀恵 歌集栞より

    「彗星がまっすぐ飛べなくなるような寓話を考えながら待ってる」
    どんなに世界が眩しくても、あるいは痛ましくても、池田さんは目をつむらない。
    そこから、こんなにもひりひりした言葉が生まれてくるのだ。
    ・・・大森静佳 歌集栞より

    「花を踏まずに歩き続ける猫だった私は泣いてしまいたかった」
    泣けなかったこととしずかに向き合う。
    それは、実際に泣くことよりも苦しいことなのかもしれない。
    泣けないことのかなしさ、を知っている人なのだと思う。
    それは、「花を踏まずに歩き続ける」ことのかなしみと同質のものであるように感じる。
    ・・・白水ま衣「塔」平成28年8月号










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