遊園地とクレインとは、毎度テーマを設定し、テーマに沿って四人の書き手が物語をつむぐ、文芸誌です。号数はありますが、個々で問題なく読むことができます。
第6号の、テーマは「花嫁」。花嫁となる5つの物語です。
『地球最後の花嫁―宇宙人とエンゲージ?!―』松井駒子
地球存亡の危機?! 宇宙人とエンゲージして、戦うって、え?! わたしが?! 訳アリ少女と宇宙人の心温まる交流を描く、血と嘘と恋の物語。
『憧れの花嫁』唯月海理
それは、今も忘れぬ私の原初の感情です。
異なる三つの視点から語られる、数奇な運命を背負ってしまった花嫁の、悲嘆の物語。
『捧ぐ別れの演奏会』唯月海理
かつて、学生オーケストラで時間をともにした四人。結婚する花嫁に捧げられる演奏会。曲は、ハイドン作曲交響曲第四十五番。異名「告別」――これは、花嫁との、告別。
『籠の中の小さな願い』上矢竜暉
とある領主の妾となることを定められたクロエ。血と愛に縛られた者たち。狭く閉じた、籠の中。願ったのは、あまりに小さな願いだった。因果の囚われ人、彼らの、再生への物語。
『極夜の王と暁の勇者』倉田希一
五十年の時を経て、復活した極夜の魔王。彼にさらわれたティアナ姫を救うため、極夜城に向かった勇者の子孫。しかし、彼が目にしたのは、『可哀想な』花嫁だった。
物語の遊園地。
あなたの時間が少しでもよきものとなりますように。