透析医療 × ソーシャルワーク × 喪失
火は消えても灰が残る。愛した人の骨を拾った日から六年、医療ソーシャルワーカー結城怜央は煙草を吸うようになった。制度の網から零れ落ちた患者を次の場所へ送り出す毎日の傍らで、事務次長という人事が告げられる。ソーシャルワーカーであることをやめるとは何をやめることなのか。
末期腎不全の老人・芝崎渉との対話、透析しながら夫を看取る妻・有希子の言葉、そして夢の中で克也が問いかけること。優しい人になりたかった、しかしなれなかった人間の、答えの出ない問いを描く。
「逮夜を漕ぐ」シリーズ、本編。
※表紙、紹介文は2026.7.30作成時点のものです