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眉村卓の異世界物語: トリビュート作品集

  • 1F 第二展示場 | G-22 (小説|SF)
  • まゆむらたくのいせかいものがたり
  • 眉村卓・他
  • 書籍|A5
  • 247ページ
  • 1,000円
  • https://amzn.to/3Tu4X5f
  • 2022/10/7(金)発行
  • 本書の冒頭には、眉村卓「じきに、こけるよ」を置きました。この作品は異世界の入口に位置します。白昼の現実の中に見え隠れする異世界のとば口は、不気味というより、蠱惑さすら感じさせます。次に、ラジオから聞こえてくる不思議な呼びかけが続き、マイクロノベルから顔を覗かせる奇妙な妻と娘のありさまや、遠未来の官吏たちを縛る矛盾した使命が語られます。大学教師と学生が入れ替わり、受注に苦しむ中小下請けの姿は、会社員時代の眉村さんとの立場逆転を思わせます。どこか可笑しなファンたちの言葉遊び、容姿についての閉塞感に満ちた独白、殺人事件で残されたダイイングメッセージ、よみがえる半世紀前の音声があり、あの学園の人たちのその後、落語めいたロボットたちの会話、見知らぬ原稿に書かれていたこと、手品師の帽子に潜む宇宙と現実との落差が顔を覗かせます。十五の物語の掉尾には、ロンドンで日本人父娘と知り合った、もう一組の父子のお話を置きました。異世界から現実への出口が、ここに見えるかも知れません。そして、近年再注目される眉村卓インサイダーSF論を、当時の視点の検証で読み解く論考で締めくくられます。

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