いわての文芸誌「天気図」22号
こんにちは。岩手を中心に活動する「いわての文芸誌『天気図』」です。
「天気図」は、2001年から年に1回の発刊を続けている小説を中心とした総合文芸誌で、岩手日報社が出す公募文芸誌「北の文学」で最高賞の優秀作をとった仲間たちで立ち上げた同人雑誌です。メンバーは地方在住の作家が中心で、プロとして活躍する作家も所属しております。
2022年からは出版社を録繙堂出版にかえて岩手県内を中心に書店で流通販売をしておりました。このたび全国にお住まいの皆さまにも読んでいただけるよう、電子書籍にも進出することにいたしました。
岩手の文学に興味のある方、作品を読んでみたい方はぜひご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
*なお、紙の書籍は「録繙堂出版」ホームページより購入できます。
【「天気図」22号の概要】
●巻頭
「正しくない執筆動機」浜矢スバル
巻頭は『北の文学』74号優秀作賞、第36回「さきがけ文学賞」など多数の文学賞を受賞の気鋭の作家、浜矢氏にご登場いただいております。伸びやかで面白味のあるエッセイをご堪能ください。
●参加作品
「ケロケロ人」佐藤幸浩
自治活動に追われる持病持ちの退職公務員の悲哀が独特の視点で書かれている作品。「北の文学」83号優秀作受賞者。23号より同人として参加予定。
「『言わずもがな』のこと」兼平玲子
血の繋がりより濃い愛情の絆で結ばれた育ての親への感謝の言葉が綴られている作品。氏は俳誌『樹氷』同人であるがエッセイにも堪能。第76回岩手芸術祭随筆部門芸術祭賞受賞者。
同人作品は以下の通り。今号はシリーズもの作品がすべて完結。ゆっくりお楽しみのほど。
同人作品
●「評論」
「南北朝時代終焉の真実Ⅵ ~長慶天皇伝説と南部氏~〈最終回〉」四ツ家絵里
「南北朝時代…」シリーズが今号をもって6回で最終回。長慶天皇伝説をもとに南部氏の謎に迫る。点となって残された史実に歴史に埋没されたできごとを作者ならではの見解で線を引き発表した意欲的評論。
●「エッセイ」
「文章のスタイル」野中康行
日本エッセイストクラブ会員の野中康行氏が、50年以上かかって獲得した自身の文章スタイルについてを語る。
●「小説」
「親子」渡邊治虫
5年前に急逝した妻の有紀子。残された夫の鉄次と高校受験を控えた息子の賢吾は有紀子の存在を感じながら前へと進んでいく。父子の葛藤が爽やかなラストに変わる場面が見どころ。
「青い季節がめぐるまで」多田加久子
「モライユ記念日」(「北の文学74号」で発表された作品)をシリーズ化した作品。前号に続き年の離れたカップルに焦点をあてている。2人はついにスペインとカナダの国境を越えて結婚式を挙げる。細やかに描写された愛の過程と結婚式のシーンにうっとりさせられる。
「スグリの旅(全篇)」立川ゆかり
カッパが人間に化けて都会で行商をする物語。ナゾの怪鳥の正体やいかに。大空襲に遭いつつ人間を助ける場面にはハラハラさせられる。全篇一挙掲載の長編の読み切り作品。
●「ノンフィクション」
「カオ・かお・顔(下)」菊池尋子
顔がテーマの怖いノンフィクション。今号は「下」の巻。「顔 ア・ラ・カルト」「顔 ショートストーリー」の2つに章立てされお話は合わせて計17話。すべて実話。中でも見逃せない作品は「リサ」。夜寝る前に読むと大変なことに。
●「時代小説」
「峠を越えて来た男」小原光衛
晴雨考(気候書)の研究をする新吉は、思いを寄せた女性、七(しち)を吹雪になる天候を読めずに凍死させてしまう。悔み続ける新吉。物識りで高名な菅江真澄と出会い、胸のつかえをおろす。
「帰って来た男」浅沼誠子
同心の神田杉之介は卯之吉らしき人物の噂を聞く。借金のために行方をくらました家庭人として
は駄目な男である。しかし、物語のラストで卯之吉は救われる。家族の温かさが伝わる盛岡を舞
台にした時代小説。
●「詩」
「朝の報告」安住幸子
異世界で生きているようなおばちゃん。その彼女から聞いた夢の話の迫力と、その時もたらされ
る感覚に気圧される。ちょっぴり怖いが元気をもらえる作品。
「彗星木」杉田未来
宇宙からもたらされ、長い時をへて変容を続ける自然界の不思議。組み込まれた現象の中に
はロマンを感じさせてくれるものもある。彗星木の結末に心が癒される。
こちらのブースもいかがですか? (β)
月夜ノ晩二 岩手日報社 宵待ち月 Paradox 哲学新刊・エッセイ小冊子 RAEBISU 日本大学芸術学部文芸学科 伊藤製紙 ficciones 北村恒太郎