博報堂 生活者発想技術研究所の
未来洞察プロジェクトは、国内の先駆けとして
25年以上に渡り取り組んできた「未来洞察*1」の知見と実践知を、これからの時代の共創に不可欠なエッセンスである
「共鳴」に着目して体系化した初の
メソッドブック『未来洞察 RESONANCE』として公開しています。
環境危機やAIの爆発的な進化といった不確実性を加速させる要因により、未来を「機会」ではなく「リスク」と捉える閉塞感が社会全体に広がっています。未来洞察プロジェクトが20–69歳の男女1,000名を対象に実施したインターネット調査(2026年1月)からは、「20年後の社会のあり方」に対して、生活者の約8割が悲観的、あるいは予測不可能な印象を抱いていることが明らかになっています。このように、過去のデータの積み上げから未来を予測するだけでは「正解」が見出せない時代だからこそ、そのような予測に不確実な変化の兆しを掛け合わせて未来の姿を描き、そこからの逆算で「今、何をすべきか」「何をしたいか」を考える「未来洞察」の考え方と手法がますます重要性を増しています。
これまで未来洞察プロジェクトが多岐にわたる企業や行政機関、研究・教育機関と共に行ってきた未来像づくりの現場では、「未来の発想が飛躍しない」「描いた未来像に周囲の共感(共鳴)が得られない」「立場の違うメンバー間で、共に歩むための信頼関係が築けない」という課題が共通して見られました。本冊子は、こうした「未来不安」を抱えるプロジェクト現場の声に応えることを意図して制作されています。
私たち未来洞察プロジェクトは、AIやデジタル技術を活用した効率化が進む現代において、あえて「効率的な未来予測」よりも、
共創ワークショップを積み重ねて人の熱意や想いを引き出すアプローチ
を大切にしています。本冊子では、博報堂が長年培ってきた
「生活者発想」「創造性」「共創技術」を軸に、関わる人々が
「この未来を一緒につくりたい」と心から思える状態=「共鳴(resonance)」を生むための具体的なコツを凝縮
して紹介しています。2000年代初頭から100社以上の産官学民との「未来洞察」プロジェクトで試行錯誤してきた経験にもとづく「実践の知恵」を体系化し、それらを
「相乗りタイムマシンの旅」に見立ててご紹介
する独自のメソッドブックとなっています。
メソッドブックの内容
- 博報堂の未来洞察について
- 相乗りタイムマシンに乗って「共鳴しあう未来」を生み出す旅を、5つの目的地(Destination)順に巡るステップ(メソッドとツールの紹介)
- “共鳴する未来を旅した仲間” からのメッセージ
*1「未来洞察」:過去から現在までの出来事から線形に予測される未来(未来事象)と、非連続で不確実性の高い変化の兆し(未来兆し)を掛け合わせて、未来の機会(未来シナリオ)を描き出すシナリオプランニング手法です。博報堂の未来洞察には、共創ワークショップを積み重ねて、組織や立場を超えて多くの人が「共鳴」し、共につくりたいと心から思える未来像と、その実現に向けた共創関係を育むという特徴があります。