美少年の美しさが際立つヴァンヌーボVGスノーホワイト195kgに印刷しました。
この御真影は、ウェンデルバート様による舞踊のクライマックスの瞬間である。ウェンデルバート様は舞踊一般に通じていらっしゃり、殊に古代語の詩歌を朗々と歌いながら踊られることを得意とされていた。眩いばかりの御才能という他はない。
ボーイソプラノを会場一杯に響かせながら、蜂蜜色(ハニー・ブロンド)の豊かな御髪が甘やかに揺れては流れ、黄金の花が開いては黄金の奔流が空間に溢れゆく様。肌理(きめ)細かく汚(けが)れを知らぬ処女雪のお肌に包まれた御御足や御御腕が、ここかと思えば次はあちらと激しく優雅に動かれる様。纏われた金銀宝玉や大剣が光を乱反射して有りと有らゆる色が咲き零れる様。そして生贄としてこの日のために選ばれた栄えある家畜を使ったクライマックスは、古代詩通りであれば刎頸するべきところを畜体両断に変更して効果的に血を吹き出させあそばし、完璧と申し上げる以外の言葉が見つからなかった。
仄聞したところでは、練習ではタイミングを掴むために数百匹の家畜を消費されたとのことである。しかし本番で使用した家畜には、練習と異なり、万歳大絶叫する以外、最期は好きなようにさせあそばしたという。万歳の断末魔を叫びながらも、家畜は案の定、誠に不埒にも下劣にも、長首を伸ばして貞操筒を咥えようとしたが、美少年様はそれを大剣で一刀両断なさり内臓を飛び出させ血反吐を吐かせて絶命させあそばした。予想通りとは言え絶妙のタイミングで、血塗(まみ)れの舌で聖らかな美が穢されることを寸でのところで遮られた。その家畜の滑稽な無様を透き通った瞳で見下ろされ、優美な嘲りを浮かべながら朗誦を終え、舞をぴたりと止められたお姿は、誠に凛として神々しかった。
ウェンデルバート様の物語の詳細は『日常と幸福 増補改訂版』の間奏Ⅱに掲載されています。
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