けれども、その涙をいともたやすく裏切るように、博之のことばは滔々と流れた。というよりもきっと、ことばが滔々と流れるように、博之は、口の端に板のようなものを立てていたのかもしれない。――でも、一生懸命わたしなりに考えたんだ。やっぱり「わたし」は「おれ」じゃない。どちらでもない、でもない。とりわけ陸翔と付き合ってきたこの10年、がんばってはきたけれど、その溝は埋まらなかった。だからやっぱり、わたしは男じゃなくて女だ。わたしは女なんだよ。(「迷い犬」より)
「気になる!」ボタンをクリックすると気になる出店者を記録できます。「気になる!」ボタンを使えるようにするにはログインしてください。
同じ出店者のアイテムもどうぞ
こちらのブースもいかがですか? (β)
犬尾春陽 (仮) 勒の会/仙台一高社会部OB+1 ffeen pub メルキド出版 爬虫類館出版局 イルカの背面 尾 KARAOKE 想像上の路地