粘膜のようにブロック塀がよじれてにゅっと歪み、そこから突き出てきたものがある。壁の向こう側からやってきたのは、沈んだ緑の毛並みに引っかき傷と同じ色の赤い顔。尻尾を目の当たりにする前にはもうわたしは、「こんな毛色の猿はめずらしいな」、と――そういう結論に行き着いていた。(……)(「エンドレス・エンドマーク」より)
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