「死んだ僕の心を蘇生できますか。」
穏やかで丁寧な生活とその真実を視る『雫石くん』。失ってゆくもの、忘れてはいけないものを反芻する少年たちの『液中燃焼』。冥界での倖せを祈っていてほしいと願う僕が、かつての時代と邂逅する『憑依』。難儀だけれど腑に落ちる愛をえがいた『飛行艇』。「追薦」をテーマにした四つの短編。僕と君たちの死を、悼むための物語。現世での絶望と向き合う術なんて、放棄していいよ。僕の言語で掬った極小の世界にある記憶。平穏と破滅、拒絶と受容。
「どんな時代でも、どこにでも、個人的な戦争は勃発している。」