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夫が豚になった

  • サ-37 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • おっとがぶたになった
  • 佐和島ゆら
  • 書籍|A5
  • 40ページ
  • 200円
  • https://note.mu/sawajimayura2…
  • 2019/5/6(月)発行
  • WEB再録本(最近の作品を集めています)(5本収録)

    「願いを叶える子」

    私はあなたの理想を叶える子。
    だってそうすれば、私もあなたも幸せなんでしょう?

    人の理想を、願いを叶えることで自分は幸せだと思ってきた子供の顛末を描いた話。

    「夫が豚になった」

    「どうして、そんなことを言うの? 何か間違ったことをした?」

    「……そんなドラマみたいなことをいうと思わなかったよ」

    「そうね、みっともなく捨てられる側のセリフだと思う」

    「別に何も悪くないよ……だけど、僕らってさ」

    「何?」

    「一緒にいなくても、問題ないよね」

    「……ええ」

    「どうして、一緒になったっけ?」

    「どうしてだったかな……?」


    表題作。
    不仲の夫が豚になった妻の話。

    「ウィスとドブのゴキブリたち」

     ここでなら、私は本当の私でいられる。演技の役を考えている時の私が、本当の私。くだらないしがらみもここにはないんだ!

     本当の自分とは何でしょうか。本当の意思とは何でしょうか。どんな自分であっても、自分ではないのでしょうか。逃げられないのです、決して。死以上に、自分からは。それはウィスとて変わらないのです。

    ウィスという台本作家の人生を、天使が語る物語。


    「彼の歌と一千万の紙吹雪」

     生きるのに理由はいらないし、存在意義なんて深く考えることでもない。何か目的がなくても楽しく生きられる。それはそうだろう、確かにそうだ。でもそれを言い切れるのは、そうして何も不満を感じない人だけなのかもしれない。私は不満というよりは不安だらけで、こうして歩いているだけで周りに人がいるのに、寒気を感じる。一人で雪原を歩いているようだ。そこには果たして私を迎えてくれる家はあるのだろうか。

    生きるのに何の理由も見いだせず、風俗の仕事と一般事務を往復する日々の女性。
    彼女が仕事で××××された日、とある歌手が死んだ。

    「黒い煙の少女」

    「あ、ごめん……聞くつもりは……」
     初音の声は震えていた。
    「ただ、亜矢ちゃんが遅いなって思って……」
     A組の子は初音を見るなり、肩をいからせる。
    「あんた、織田君に惚れられたからって調子に乗らないでよ。あんたの昔を知ったら、誰だって離れていくんだからね……!」
    「っつ……それは」
    「良い子ぶって、実は笑ってるんでしょ。織田君に告白されたからって。私、そんな人大っ嫌い!」
     初音の顔は顔面蒼白だった。

    三ヶ月前に転校してきた友人に黒い煙が見えた。そのことがきっかけで、私と初音は近づくが
    彼女には悲しく恐ろしい秘密があった。


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