二年前に妻、葉月を亡くし、それから腑抜けのような状態になって暮らしているサラリーマン、仙堂。生きているのか、生きながら死んでいるのか分からないような生活の中、仙堂の元に突然妻がやってくる。
ゆうれいの姿で。
幻覚か、自分は幻覚を見ているのか。仙堂はあまりの事態に困惑するが、しかし葉月はあっけらかんとしていた。
「あなたに逢いたかったんです」
そう言う彼女は、以前と変わらぬ様子で笑う。ただその体は死者のように冷たかった。ゆうれいになった女房とその夫の、ある一年間の物語。
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