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緋桜帰葬

  • か-16 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • ひさくらきそう
  • ソラノリル
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 380ページ
  • 1,200円
  • https://kakuyomu.jp/works/168…
  • 2024/9/8(日)発行


  • この国は、各地に、数多の地主神が祀られている。
    平時は実りと豊かさをもたらす和魂だが、ときに荒魂となり、災厄をなす。
    その荒魂を鎮め、和魂に還す役割を担うのが、巫師と呼ばれる者たち。
    なかでも「南條家」と「北條家」は、二強の巫覡の氏族と謳われていた。

    並ぶ者のない高い巫力を持ち、若くして南條家の当主になった朔弥と、
    北條家の出来損ないと蔑まれた満継は、幼い頃からの親友だった。
    だが、野心を燃やす北條家の企てにより、南條家は悲劇の滅亡を迎える。

    朔弥には、幼い息子、真尋がいた。
    一族が滅んだ夜、たったひとり生き残った真尋は、
    殺された家族を蘇らせようと、南條家に代々伝わる禁制の神具、御統へと手を伸ばす。
    しかし、幼い真尋の力では、蘇りの術は、不完全なものとなった。

    真尋の術で蘇った朔弥は、死体に魂が宿った存在となり、
    真尋は術の代償に、生きながらに魂を失ってしまう。
    御統も千切れ、連なる玉は飛び去り、国の各地に散ってしまった。

    封印を解かれた御統の玉は、落ちた先で荒魂を生みかねない。
    朔弥は真尋を連れ、御統の玉を集める旅に出る。
    再び御統を封印するため、
    そして、真尋の魂を取り戻し、自らを葬るために。

    +

    命をもたぬ体に魂を宿した父と、 魂をもたぬ体に命を宿した子の、
    あるべき死と生を取り戻す物語。

    +

    切なくも優しい和風ファンタジーです。


    【試し読み】
    https://kakuyomu.jp/works/16818093073659806613

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