■『青』■・・・短編集です。
・160ページ
・文庫本サイズ
・1ページあたり16行×38字
・文字サイズ9pt
・文字レイアウトは新潮文庫に近いです。
・シンプルな表紙(カバーはなし)
【目次】
● 360度100%の暗闇で、その1日を待ち続ける
● わたしのくちばし
● しゃがみこむ朝
● パウンドブルー
● 絶景が通り過ぎる日曜日
● ジャムのきもち
【各作品のあらすじ】
360度100%の暗闇で、その1日を待ち続ける ・・・(400字詰め換算で約10枚)
「誰かが迎えに来てくれるまで、さけび続けながらひたすら待つの」。
『暗闇の管理人』に”出発”の準備をするように言われた少年は、暗闇の中で指示されたとおりにさけぶ。さけび続ける。しかし何も起こらない。そんなとき、少年は暗闇であるものを発見する。
わたしのくちばし ・・・(400字詰め換算で約44枚)
「わたしは”普通”になりたい……」。
生まれたときに、ペリカンの黄色いくちばしが生えていた『わたし』。
奇形児としてあつかわれ、常に消しゴムのカスで攻撃される学校時代を『わたし』は孤独に生きる。くちばしを世界にさらしたまま大学生になった『わたし』は、就活をするもうまくいかない。社会で自分の居場所を見つけられないとあきらめていたときに、ある事故が起こる。
しゃがみこむ朝 ・・・(400字詰め換算で約4枚)
平日の朝、混雑した駅のホーム上でしゃがみこむ女性を目にした『わたし』。寝坊して遅刻しそうになっていた社会人の『わたし』は、出社時間と人助けのあいだに挟まれて困ってしまう。
パウンドブルー ・・・(400字詰め換算で約93枚)
「ミズノさんって結婚して子どもとか欲しくないんですか?」
都内でOLをしている27歳独身のミズノさんには結婚願望も出産願望もとくにない。しかし日常のあらゆる場所で、結婚や出産の”面倒くさい”話題がミズノさんにまとわりつく。タクシー運転手との会話で。休日の美容室での会話で。カフェで耳にする会話で。そして母から電話がかかってきて「いい人、いないの?」としつこく追及されて……
絶景が通り過ぎる日曜日 ・・・(400字詰め換算で約8枚)
エアーズロックもオーロラも太刀打ちできない”絶景”に、『わたし』は日常の中で出会う。わたしはその”絶景”を知人に紹介するが、理解を得ることができず……
ジャムのきもち ・・・(400字詰め換算で約16枚)
シュレッダーで裁断されて灰になるか……。ミキサーで切り刻まれて加工され、ジャムになるか……。
裁断所の決定により、無職の女性・カクタさんは究極の選択をせまられる。ジャムになってスーパーの棚に陳列されるという、はなやかそうな生活にあこがれを持ったカクタさんは、近所のスーパーのジャムコーナーに下見に行く。しかしそこであることに気づく。
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