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【お取り置き】僕らはみんな冷えている。

  • え-20 (小説|純文学)
  • ぼくらはみんなひえている
  • ナカノ ヒトリ
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 84ページ
  • 300円
  • https://note.com/pentopan/n/n…
  • 冷えた関係に疲れた人たちが、

    次々と冷蔵庫のなかに引きこもる。


    『私は想像した。ただ、冷蔵庫に入っただけ。の彼らの家を。』


    恋人と半同棲生活を送る主人公・亜由美。
    結婚を確定させたいが、ヘタレな彼との仲はなかなか進まない。
    そんな中で、実家の母から「あんたの同級生のお母さん、冷蔵庫に入ったんだって。夫婦関係、よっぽど冷え切ってたのねぇ」。

    冷えた関係に疲れた人たちが、次々と冷蔵庫に入って引きこもる世界。
    出ていくのではなく、なぜ冷蔵庫に引きこもるのか。
    冷蔵庫に入ってしまったひとは、それからどうなるのか。

    当たり前じゃないような、当たり前の日常の物語。


    ※在庫少数につき、お取り置き限定とさせていただきます。(ご連絡は14日まで)
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    【こんな人に】

    ☑冷蔵庫が好き
    ☑時々引きこもりたい
    ☑甘くない小説が好き
    ☑ちょっと不思議な小説も好き


    ーー--冒頭サンプルー---


     一日に朝は、一回しか来ない。夜は一日に二回あるのに。

     その貴重な朝を、週に何度もヒロと過ごすようになって二年経つ。まだ眠っている彼をベッドサイドから 見下ろした。今朝も布団から右脚だけはみだしている。年中、「寝る時は短パン」主義の彼。薄く筋肉のついた太ももを大きく露出している。

     うーん、悩ましい。
     悩ましいのは彼の寝姿のことではない。正直なところ、私はヒロの身体に色気などこれっぽっちも感じていないのだ。ヒロも私も、今年で二十七歳。若くとも大人である。社会人である。付き合って三年である。だから、悩ましい。
     付き合って、週末と平日の何日かをいっしょに過ごす。駅からわりと近い私の部屋には、ヒロの私物が入り混じって置かれている。冷蔵庫の中にも、食器を置いているカラーボックスにも。フードプロセッサーや電動のコーヒーミルなどの調理家電は、二人で買った。前者は一度使ったきりだが、コーヒーミルのほうは活躍している。
     そんな半同棲状態になってから二年も経ってしまった。大きな喧嘩もなく、日々穏やかである。こんな暮らしが続いてくれるといいな、とも思う。
    ヒロと過ごすことに不満はない。むしろ過ごすことを望んでいる。望みすぎている。渇望している。あーもう、結婚したい。すぐしたい。
     むにゃむにゃとヒロが何か言っている。言え。けっこん、て言え。セイ。
     私は念を送る。彼まで二十センチの距離から念を送る。寝言でもいい。言えるようになれば、彼もすんなりプロポーズするかもしれない。
     雑誌やネットの情報によると、結婚というのはとにかく勢いが大事だという。その意味で同棲は危険だ。「別に結婚しなくても今と同じでしょ」と、逃げの口実を与えてしまう。




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