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The Departure of Short Story

  • ウ-03 (小説|短編・掌編・ショートショート)
  • でぱーちゃーおぶしょーとすとーりー
  • 梓野 みかん
  • 書籍|新書判
  • 90ページ
  • 300円
  • 2017/11/23(木)発行

  • こたつみかんがマークの短編小説集!

    渾身の短編3本入り!

    以下、各話の冒頭です。

    ●自動人形である従兄と送る、最後の夏季休暇…「Unforget-a-blue」


     聖堂の窓を、小さな光がゆっくりと横切る。空高く航行するのはきっと海岸行きの飛行船だろう、と鈍彦はぼんやりと目で追った。真っ青な空にセミのジリジリとした鳴き声が温度を加えて、よけいに暑く感じる。細長く、十字にはめられた窓の木枠に手をあてると、鈍彦はつい鼻歌を歌った。
     はるかにかすむ その途を
     いずこに行かむ おしなべて…


    ●同窓会と、〝アユミちゃん〟の思い出…「ナウシカになりたくて」


     ダンゴムシが家にやってきた。
    「名前はね、〝だんご〟。」
     小学一年の娘は帰宅するなりそう言った。
     聞いてない、と私は思った。名前も聞いてなければ、授業で飼育していたダンゴムシを土日に家へ持ち帰ることなど、何も聞いてない。ダンゴムシ入りの虫かごを抱えたまま居間に上がろうとした娘を、私は一喝した。
    「家の中に入れないで!」


    ●ばばと呼ばれる魔女と、料理番のヘイワースとの出会い…「ばばの鍋」


     ばばの鍋、といえば、ヘイワースである。
     彼の営む小さなパブの名前であり、パブを有名にしたメニューの名前がそれである。雑多な食材が濃いめの味付けでとろりと煮込まれていて実にうまい。安酒しかないのに長っ尻になるから狭い店内はたいていぎゅうぎゅうに混んでいる。




    こたつ読書のお茶うけに。

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