空の郵便局で、
今日も手紙が誰かを待っている。
危篤の父が娘へ遺した最後の言葉。
もう会えない人へ届けられなかった後悔。
そして――失われていた、ハロル自身の記憶。
翼を失い、記憶をなくしたまま、
ひとりで空を翔けてきた配達員ハロル。
けれど、チトとナツ、ヴィオレッタたちとの出会いが、
ひとりだったハロルの世界を少しずつ変えていく。
仲間たちとともに数えきれない想いを届けながら、
ハロルは、自分自身の過去と向き合うことになる。
そして、彼が天界を追放された理由も、
少しずつ明らかになっていく。
失われた記憶。
失った翼。
そして、いつの間にかできていた、自分の居場所。
これは、空を翔ける郵便配達員が、
失ったものを取り戻し、
大切な人たちとともに、自分の居場所を選び取るまでの物語。