『わたしはおはしを使います。あなたは?』
「おはしのある風景」を探して街を歩くようになってから、9年くらいが経った。どうしておはしなの?と何度も聞かれた。そのときの気分で、あれこれ適当に答えてきたけれど、2024年に『Why chopsticks』というzineをつくったときに改めて言葉にしてみた。あれもこれも全部繋がっていたし、どれも本当だと思った。これはもう少し掘り下げて、文章にしたいなと思った。
common houseのさやかちゃんが編集の勉強に通っているときに、いつかわたしの本も手伝いたい、と言ってくれた。「学んでみたい」を実践し、編集講座を修了し、コツコツと歩みを進めていく様子をずっと見ていたので、今回の本の編集をぜひ手伝ってほしい! とお願いした。『Why chopsticks』どうしておはし? の次は、『わたしはおはしを使います。あなたは?』と、おはしに関心を持ってくれた人に、逆に問いかけるようなタイトルにした。わたしたちの身近にずっとあるけど、きっとあまり意識したことのない「おはし」について、一緒に考えてみてほしい。
英訳のイメージは「Do you use chopsticks?」。いまや「Can you use chopsticks?」ではない。東アジア圏で生まれた人でなくても、「おはし」の存在は知っていて、使ったことのある人が多い。
先日訪れたフィリピンでも、「おはしを使いますか?」と聞いてみた。祖母は使っていたけれど、両親やわたしたちはフォークやスプーンで食事をしていた。でも最近、わたしはおはしも使えるようになったよ、とのことだった。いつか、彼女のおばあさんにもお話を聞いてみたい。
さやかちゃんにまとめてもらった原稿をみつるくんに渡し、レイアウトとデザインを担当してもらった。わたしは二人がつくるzineのファンなので、今回一緒につくってもらえたことがとても嬉しい。ここ数年、独学でデザインしてきたみつるくんのDIY精神を尊敬している。手探りしながら、エイっとなんでもやってみる。プロフェッショナルの技はもちろん格好がよく、間違いなく整っている。でもそれは、下手をすると「どこかで見たことある」になってしまう。何かの真似でも全然いいけど、全部をトレースした素敵より、ちょっとへんてこ(褒めてます)で驚いちゃうような、こどもが自由に描いたの絵のようなみつるくんのデザインが好きだ。と言いつつ、今回はちょっとおとなしめの表紙案を採用しちゃったんだけど。
写真展とphoto zine『Why chopsticks』、そして言語化zine『わたしはおはしを使います。あなたは?』。楽しんでいただけたら幸いです!
2025年9月20日
『Why chopsticks』
@commonhouse101 初日と『わたしはおはしを使います。あなたは?』初版発行日に寄せて。
hikita chisato