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特別展「文して恋しく懐かしき君に—鴎外、『即興詩人』の10年—」図録

  • 南1-2ホール | J-88 (評論・研究|文芸批評)
  • とくべつてん ふみしてこいしくなつかしききみに おうがいそっきょうしじんの10ねん ずろく
  • 文京区立森鴎外記念館
  • 書籍|A4
  • 60ページ
  • 860円
  • 2016/10/1(土)発行
  • 文京区立森鴎外記念館特別展「文して恋しく懐かしき君に―鴎外、『即興詩人』の10年―」(2016年10月1日~12月4日開催)の展覧会図録です。

    【目次】
    ・巻頭論考 我世は夢の世、空想の世となりぬ―「即興詩人」翻訳に取り組む鴎外― 須田喜代次
    ・第一章 旅のはじまり ~観潮楼から日清戦争前夜まで
     コラム 森林太郎、『即興詩人』と出会う 松木博
     特別論考 『即興詩人』論 加賀乙彦
    ・第二章 旅の中断と再開 ~日清戦争帰国後から小倉赴任まで
     コラム 『即興詩人』の中断と持続 酒井敏
    ・第三章 旅のおわり ~小倉での生活、そして帰京
     コラム 小倉時代の鷗外 今川英子
    ・巻末論考 鴎外訳『即興詩人』の衝撃 ― 魅了された作家たち 小林幸夫

    【展覧会概要】
     『即興詩人』は、デンマークの作家・アンデルセン原作の自伝的小説です。鴎外は、この作品の翻訳に、約9年の歳月をかけました。雑誌での連載が始まった時から文壇の注目を集め、『即興詩人』は鴎外の翻訳作品中、最も有名なものとなりました。
     劇的な物語や文体のおもしろさ、イタリア旅行記のごとく余すところなく描写された風物による西洋文化の疑似体験など、その魅力は各方面にひろく伝わり、多くの人々に愛されてきました。
     鴎外と同じ島根県津和野町出身の画家・安野光雅も、鴎外訳『即興詩人』をこよなく愛するひとりです。鴎外訳に触発されて描いた『繪本 即興詩人』や『口語訳 即興詩人』によって、その世界を現代によみがえらせています。
     展覧会では、『即興詩人』の連載開始から単行本発行までの10年間(明治25年~35年)に着目します。医学界・文学界で論争を展開する活力みなぎる時期から、小倉赴任など待機の時代を経て、変化・成長する鴎外を『即興詩人』の連載発表とともに辿ります。
     主人公アントニオと歌姫アヌンチャタとの悲恋を軸とした物語には、鴎外の青春が詰め込まれているといわれます。鴎外にとって『即興詩人』の翻訳作業は、半生のロマンを閉じ込め、新たな自分を探す旅だったのかもしれません。
     旅する画家として知られる安野光雅の『絵本 即興詩人』とともに、青春に想いを馳せる鴎外の心の旅をご覧ください。

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