世界を救うために殺せと言われた黒犬。それは、少女にとってたった一人の親友だった。
第一次世界大戦のロンドンを舞台に、愛犬のためなら世界を敵に回す女の子が東奔西走する歴史ファンタジー『ワイルドハントの黒妖犬』を試し読み用として抜粋折本を作りました。表紙は冒頭のとある場面を抜粋した描き下ろしイラストになります。
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『ワイルドハントの黒妖犬』、興味を惹かれたけどでもなあ……と迷っているなら、イベント当日はこちらを名刺と共にもらってほしいです!
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■サンプル(冒頭より抜粋)
煤で忙しなくなっている朝八時の喧騒の中、一家は教会へ向かおうと玄関を出た。祖父母が仕事中に教会へ、エリーザベトを預けるためだ。いつも玄関先でエリーザベトは二人から注意をされる。その理由はマルガレーテの手に握られた、『問題児レポート』にある。
(後略)
そうこうしているうちに教会についてしまったエリーザベトは、アプフェルと共に教会の広場で静かに子供たちの群れを見つめた。
縄跳びをしている女の子に、おままごとをしている女の子、それからお絵描きをしている女の子もいた。だが彼女の眼は缶蹴り遊びをしている男の子に、車輪回しをしている男の子、それからなによりサッカーをしている男の子にばかり向けられていた。それでも祖父母の朝の言葉が頭を反復し、彼女はおままごとをしている少女たちのところへ視線を向けた。