夢を元にした小説「猫の校舎」「幽霊探知機」と、夢日記集の合計3本構成です。B6、163ページ。結構なボリュームがあります。
表紙、挿絵、文章、すべて同一の作者によって制作されています。
「猫の校舎」は、元になる夢をみた日に「これを小説にしたい!」電撃的に書き上げ、Web上で公開しました。 最初の版はかなり粗削りで稚拙な表現が多かったので修正を重ね、何度かWeb上に再掲載した後に本書に収録しました。この世とあの世の狭間に取り残された「猫」と呼ばれる生徒が通う学校に迷い込んだ男の話。いつかの卒業式の記憶がきっと蘇ってくると思います。 「猫の校舎」は最初に書いたとき、そしてその後修正するたびに書いた私自身が泣いてしまいます。
「幽霊探知機」は1万字くらいの短編です。「小説」という体で文章を書いたのはこれが初めてでした。これについても、何度か修正とWeb上への公開と削除を重ねつつ、本書に収録しています。「幽霊探知機」なるものを渡された世話役に男と、昔からぼんやりしている女が両親を探して出かける話。
夢日記はその名の通り、見た夢をしたためた日記です。あまり脚色や再構成を交えず、見た夢に近い状態の話を書いています。 中には私が4歳か5歳のころに見た夢など、古い記憶のものもいくつかあります。 ややグロテスクな表現もありますが、身構えるほどの内容ではないと思っています。突拍子のない話や筋が通っていない話も多く、そのあたりはまさに夢の混沌とした雰囲気を味わえるかと思います。
本書の最後を締めくくる「自己中心的な女(2004年5月19日)」は私が小説を書くきっかけとなった夢の一つです。たった6〜7ページの内容ですが、私にとっては非常に思い入れが深いです。
こちらのブースもいかがですか? (β)
上坂あゆ美+ひらりさ 株式会社新潮社(新潮ショップ) HAYAKAWA FACTORY 株式会社ゲンロン 第一芸人文芸部 斜線堂有紀 芳林堂書店高田馬場店 木爾チレン・けんご 書肆imasu フィルムアート社