こちらのアイテムは2025/5/11(日)開催・文学フリマ東京40にて入手できます。
くわしくは文学フリマ東京40公式Webサイトをご覧ください。

結界術師と狼男3 -Missing Journey-

  • 南1-2ホール | B-25 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • けっかいじゅつしとおおかみおとこすりー みっしんぐじゃーにー
  • 天海六花
  • 書籍|新書判
  • 202ページ
  • 900円
  • https://lyufayran.com
  • 2023/5/5(金)発行
  • 魔術師テテと狼男ラサの旅は続く――
    今度の旅は、最初から困難続き!
    霧に惑わされて道を見失い、地図にない不思議な村に閉じ込められちゃった!
    どうにか村を脱出する方法を探さなくちゃいけないんだけど、村の人は親切だし、食べ物が美味しすぎて動きたくなーい!(笑)
    本当にどうしよう!?
    美味しい楽しいコミカルファンタジー、三度(みたび)登場。

    「あなたと食べたいソーセージパイ」

    ----------------------------------------------------------------------------------

     珍しい料理をたっぷり振る舞われ、テテははち切れそうな腹部を擦る。隣でラサはまだコトレータとピロシキを交互に食べていた。肉食を好む彼にとって、コトレータは特に気に入った料理らしい。だがまだおかわりして食べ続けているとは、彼の腹に底はないのだろうか。
     そういえば彼が満腹だと言った姿を見たことがないなぁと、テテはぼんやり思う。
    「お嬢ちゃん、もう腹いっぱいかの? このあとデザートもあるんじゃが、どうかの?」
    「甘いものは別腹なのでいただきます!」
     前のめりになって上半身を乗り出すテテ。即答だった。
     しかし別腹と言ったものの、正直なところ、もうこれ以上腹に食べ物をおさめるのは難しい。
     が、好意で差し出されたデザートを、自分で作ることが苦手なスイーツを、善意で提供されて、この場で食べない訳にはいかない。
     満腹より食い意地が勝(まさ)った。
    「オレは甘いモンより、もっと肉が食いたい」
     ラサの前にある空いた皿を片付けようとしていた男性が、ハハハと笑ってラサの背を叩いた。
    「兄さんの食いっぷりは傍で見てても見事で惚れ惚れするねぇ! よし、コトレータをもっと揚げてきてやるで、ちょっと待っとくれや」
    「おう!」
     ラサは気に入ったコトレータをまだ食べられると喜び、にんまりと口元を緩め、食べかけていたピロシキをはぐっと口に押し込んだ。
    「ラサはコトレータが随分気に入ったのね」
    「ああ。前にオマエが作ったはんばぐと、かつれっとと、どっちも一緒に食ってる気がするからな。あれ、うまかった」
     ラサの言葉に、一瞬声を詰まらせるテテ。
     ラサは、テテの作ったハンバーグとカツレットをいたく気に入ってくれているらしい。つまり、テテの料理が美味いと褒められたようなものだ。
     料理を作る立場からすれば、美味い、美味しいという言葉は何にも勝る称賛である。
     テテは頬を染めながら目を細めた。
    「ラサ。ありがと」
    「ん?」
    「なんでもなーい」
     テテとラサの美味しい楽しい旅は、まだ続く。

     これはわたしとラサが旅の途中、
     ちょっと不思議な村に迷い込んで、
     ちょっと不思議な体験をした時のお話。


ログインしませんか?

「気になる!」ボタンをクリックすると気になる出店者を記録できます。
「気になる!」ボタンを使えるようにするにはログインしてください。

同じ出店者のアイテムもどうぞ

結界術師と狼男 -Something Journey-結界術師と狼男2 -Appetizing Journey-結界術師と狼男3 -Missing Journey-結界術師と狼男・3冊おまとめセット砂の棺・本編セット砂の棺・外伝セット砂の棺・フルセットCROSS in the Night天球儀輝水晶綺羅星美星-夜空ニ懐フ君想フ-【無料配布】折本・魔法使いの糸

「気になる!」集計データをもとに表示しています。