ヲシテは、古事記・日本書紀以前の書と一部で主張がされる(筆者はあえてそこには立ち入らないことにする)書物「ホツマツタエ」などで用いられている神代文字の一つである。この文字の特徴はなんといっても母音、父音と呼びうるものから実際に用いられる文字としての子音がつくられているということである。それは、言葉がただなにかの意味を表すだけでなく、なにかしらの精神的な働きを示したものであることを筆者は発見する。それは一言でいうなら「言霊」を表したものであるということである。言霊とは日本人独自に発展した自然宗教言語であり、日々をどのように過ごすかを示した哲学的指標である。言霊の働きを通して、人は自身の生をいきいきと生きることができる。というのも、言霊は、この世界はあなた自身が創造したものであり、あなたのためにこの世界はあるということを哲学的に示したものなのである。もっとも筆者はことさらに読者にその読み方を強要するものではないし、またそもそもなんら学術的意図を持ったものでもないことをここに言い添えておこう。本書はあくまで筆者が素朴に面白いと感じた心が生んだものであって、読者はこれをどのようにも読まれ、自身の生きた言葉にされることを望む。なお、本書で扱う古語は、原則として訓読みに基づく語を大和言葉として扱い、音読みに基づく語を外来語由来のものとして、ここでは扱わない。また、ここに上げていない言葉については読者がどのように創作してもかまわない。一応、筆者が示した言語規則に沿えばいくらでも創作することができるであろう。もちろん、読者があらたに考えた規則を用いてもよい。なお語の順序は一般的な五十音順ではなく、ヲシテの五十音順にしたがっているので、つねに「ヲシテ五十音図」を参照されることをお勧めする。
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