劣悪な家庭環境で、死んだように生きていたイズミはある日、自身と似た境遇を持つサキと出会う。すべてはそこから始まった。サキが父親を殺し、イズミは店の金を盗み出す。目指すは希望の町、出雲。飛び乗った夜行列車、その先で彼女らを待ち受けるのは果たして。
身分証を失くした「私」は、まだきれいなはずの骨を埋めるための場所を探しに神の国・出雲行きのバスへ乗り込んだ。さすらい人を匿うゲストハウスのオーナー、語りの不自由なバンドボーカル、毎日カレーパンを貪る女、不思議な力を持つ人びとに導かれた「私」は命主社の巨木と対峙して、ようやくひとつの答えを得る。
「アイス」(ぷるぷるハッピー)
西出雲で権勢を誇る家に生まれ、強者として生きてきた真矢。しかし小学六年生の二学期、突然転校してきた瀬良垣有沙に人生初の敗北を喫する。何かと気に障る瀬良垣だったが、ある日彼女の祖母が亡くなる。瀬良垣はどこから来て、どこへ行くのか。真矢が見つめる瀬良垣有沙の一瞬を切り取った青春譚。