江川登はアラサー。所属する劇団は解散した。ここらで真人間にならないと、末は野垂れ死にと一年発起して、とある清涼飲料水メーカーの正社員募集に応募した。仏壇に柏手を打った祟りか、従兄の正志のハッパかけか、妹の聡美のご指導の結果か、なんと面接までこぎつけた。
面接会場で出会った求職者たちは、「神経衰弱」や「ひっつめ」など個性豊かな顔ぶれ。だが、登は、面接官の笑顔の優しい「メリル・ストリープ」に一目惚れする。しかし、なぜか彼女は、登を創業のワンマン会長の孫だと思い込んでいた。
やがて彼女からメールをもらい、登はデートのお誘いだと喜んで、ゾロの黒づくめの衣装でキメて、花束を抱えて彼女のマンションへ出かけた。そこで登が目にしたのは、胸にキッチンナイフが突き立った死体だった!
お家騒動真っ最中の会社を舞台に、創業のワンマン会長、消された部長、暗躍する謎の女スパイ、上昇志向の元愛人、寝袋担いだ求職者、野心に燃える契約社員、役者くずれの悪だくみ…おなかいっぱいの就職奮戦記。
登は正社員になれるのか、そして、「メリル・ストリープ」への恋の行方は?
こちらのブースもいかがですか? (β)
物部書房 しそてん ドリナ書房 POWERTAC あまやどり本舗 リミムセ書架 九十九屋 Spirits-grassfield 星見船 cat making