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成就をちょうちょに結わえておしまい

  • 第二展示場 Eホール | か-20 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • じょうじゅをちょうちょにゆわえておしまい
  • 篠崎琴子
  • 書籍|新書判
  • 32ページ
  • 300円
  • 「少年少女」と「結婚」、そして「花」にまつわる短編集。


    「私のまぶたに背信を咲かせて」
     ――咲かないさくらを育てて、十年。晩春、その子を身籠もった。

     さくらの子どもをうんだ少女と、彼女に恋をし続けた樹木と、その血を継ぐ女ことごとくを人ならぬものから欲せられる、難儀な血筋の一族たちの十五年間。
     ささめくようにはなひらく、架空現代の異類婚姻譚。



    「イノセンス」
     ――『しあわせに、なってくれるんでしょう』
     
     女子修道院で育った不遇の姫君はとうとう、少年公子と幸せな結婚をした。
     けれど彼女を祝う人々は、誰一人として知らない。
     まるで御伽噺のような幸いのかたわらには、いまも呪いが息づくことを。


    「神様は、帰る場所にいる」
     ――片恋にかえて、赤子を拾う。

     誰もいない家屋敷へとひとり帰省した久人は、庭にしつらえられた稲荷のたもとで赤子を拾う。
     慕ったことも妬んだことも、安堵も、惑いも。手放せないなにもかもを憶えた、彼ら家族の『近代』に終止符が打たれた夏の日から、もう十四年もの月日が駆け去っていた。

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