こちらのアイテムは2019/11/24(日)開催・第二十九回文学フリマ東京にて入手できます。
くわしくは第二十九回文学フリマ東京公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

Wanderers

  • タ-46 (詩歌|現代詩・散文詩)
  • わんだらーず
  • 鈴木F
  • 書籍|B6
  • 54ページ
  • 1,000円
  • 2019/5/6(月)発行
  • ぼくたちの産んだ卵が孵って
    うまれてきたものたちの巣
    一年半ぶりにかわいい詩集を作りました。

    少しだけかなしげな詩を11編収録しています。

    収録詩の中から一つだけサンプルとして置いておきます。

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    大都市近郊の虹


    コンコースのパノラマ窓に群がる人々は

    一様にスマートフォンを掲げた

    とりどりの電子機器に収められた「それ」は

    吸い尽くされて、色褪せてしまっても

    依然として夕弧を象ったまま、そこにあった

     

    「わたし。

    ついさっきまで

    その虹の根元にいたんだよ」

     

    遠景に臨める大都市のビル群は

    重たい鈍色に抱かれて

    そのくせして

    潤む夕映えに愛されて

    カレイドスコープから零れ出たような

    彩色の顔、はじけた

    きらびやかに、けざやかに

     

    落陽を従えた誰かさん

    なにも知らない、ひたぶるに無垢なあの子の

    純白の顔を照らし出すのはやめて

    雨上がりの大気がたっぷりと真紅の水を孕んでいるせいで

    そのせいで

    透き通った雫が頬を濡らしてしまったから

     

    色彩を欠いた梁をいくら延ばそうとも、空は

    がらがら、がらがらと音を立てて

    崩れ落ちていったね

     

    みて。

    誰からも取られることのなかった手が

    燃え立つシフォンの宙を掻いて

    裂け目から覗く、縹渺とした眼底に

    入っていった、一切の光のつぶつぶ。

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    他にも詩集、短歌集等ありますのでそちらもよろしくお願いします。

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