こちらのアイテムは2017/5/7(日)開催・第二十四回文学フリマ東京にて入手できます。
くわしくは第二十四回文学フリマ東京公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

潮騒異聞

  • Eホール(1F) | B-66 (小説|エンタメ・大衆小説)
  • しおさいいぶん
  • sunny_m
  • 書籍|B6
  • 54ページ
  • 200円
  • http://www.pixiv.net/novel/sh…
  • 「願いを叶えるために、少年は『けもの』の名を呼んだ」
    コピー本

    ――
    その名を呼んだのはまるで潮騒の様な声。

    名を呼ばれた『けもの』がその身を現すと、そこは海の上だった。
    白波が立つ紺碧の海原に、澄んだ夜明けの青空。その境目から差し込むのは赤金に輝く朝日。海原を駆けるのは全ての悪夢を吹き飛ばすような気持ちの良い潮風。まるで永遠までもが見通せそうなほどに遮るものが無い海原の上、『けもの』の名を呼ぶ、穏やかに力強い声が響き渡った。
    まるで潮騒の様な声だと『けもの』は思った。
    まっさらな朝の空気へ足跡を落とすように『けもの』は軽やかに駆け、その名を呼ぶ者が乗る船の舳先へと降り立った。それは木の葉のように小さな帆掛け船だった。早朝の海に浮かぶ小さな船には、『けもの』の名を呼んだ少年以外にだれも乗っていない。あれが今度の主か、と金の瞳を煌めかせながら『けもの』は少年が乗っている船の上へと舞い降りた。
    ふわり、と音もなくその目の前に姿を現した『けもの』に、その名を呼んだ少年は驚いたように目を丸くした。
    それはまだ年若い少年だった。身なりはこの辺りに暮らす民のものにしては上等だったが、日に焼けた肌と潮風に晒されて赤茶けた髪は、まさしく海と共に暮らす者のそれだった。
    少年の緋の瞳が、興味津々といった様子で『けもの』の金の瞳を覗き込んだ。幼いと言うには知性を宿し、大人と言うには事の善悪を知らぬ、少年の瞳が折れることなく金色の双眸を見つめる。愚かなまでにまっすぐなその眼差しに、『けもの』は双眸を細めた。
    「――、」
    まるで確認するように、少年は『けもの』の名を呼んだ。
    ――(本文より)

    ここじゃないどこかの海原と小さな島が舞台の少年たちの物語。
    少年たちと白銀の隼の姿をした荒神が、自分たちが暮らす島を護るために、海原を駆ける。
    銀色の翼をもつ隼(荒神)とその主の少年(無鉄砲)と、仲間の少年たち(参謀・おおらか・メカニック・反抗期)が出てきます。
    ※戦闘描写あり、ほんのり流血描写あり(当社比)
    ※コピー本の画像は、ほぼ手書きなので雰囲気で見てください。

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