「お前は幼い鳥の命のようだな」
琴の才を買われて都に召し上げられた青年楽士は、郷愁に囚われて心を閉ざしていた。自分を見出した主人を静かに憎み無気力に過ごす日々。しかし、琴を奏する間だけ、心は雄大な平原を越えて故郷へと羽ばたいていく。そんなささやかな心の平穏を破ったのは、豪胆で輝かしい主人の謎めいた問いかけだった。
水面のように揺れ移ろう心、繋がり合った刹那を描いた、中華風主従小説。
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