不自youとは自you
純文学、幻想文学、エンタメ、短歌など、メンバーの個性を表現した合同誌『由-yukari-』
Vol.2のテーマは『you』
夕、優、友、幽……好きな漢字に変換して意味を与えるのも自由。あなたと解釈するのも、音で遊んでみるのも自由。
メンバーの想像力の集大成です。
《収録作品一言紹介》
『ゆうかい』笹原いち 《短編:幻想文学》
次々と目の前に運ばれてくる肉料理、肉料理、肉料理……
ここはどこなのか。私はなぜここにいるのか。そしてなぜ魚料理は出てこないのか?
『花を見ること』鈴原さえ 《短編:幻想文学》
台所の隅にうずくまるゾウガメ。ココアの味がする紅茶。
存在しない花の姿が見えた時、私はどこへ行くのだろう。
『あなたの嘘をお茶請けに』亜來 《短編:サスペンス》
ひとつの嘘をきっかけに始まった、少女との秘密のお茶会。
ささやかだが楽しい時間はずっと続いていくと思われたが……
『誰かへ』柚木ゆず 《短歌》
届かない誰かへと手を伸ばすような、切なさが胸に迫る珠玉の短歌集。
『扉を叩く人』矢口水晶 《中編:ファンタジー》
他者との関わりに悩む主人公の前に現れたのは、屋根裏部屋に潜む不思議な少女・ミミ。
彼女との交流をきっかけに変わっていく、夏のひと時を描く。
『箱入りの生活』浅見幸衛 《短編:サスペンス》
金曜日に隣室から聞こえてくる、ベースの演奏音。それはただの騒音問題と思いきや……
箱の中に封じられた過去が目を覚ます。