和の花をテーマにした、和のファンタジーです。短編集形式の長編になります。
舞台は自然の恵み豊かな地、古清水(こしみず)。人は都に住み、白い花を塞ノ神として大切にしていました。都の鎮守の白桜を守る武家の子・水央(みお)と、塞ノ神を統べる古清水の豊穣神・常盤(ときわ)。これは二人が出会う、古清水で生きる人たちの、いくつかの生と死のお話です。
妻を亡くして息子と向き合えなくなった男「花菖蒲」
親に捨てられた娘が出会った神さま「蓮」「椿」
愛する人の意志を継いで歌う歌姫と楽人「撫子」「梅」
海で夫を亡くした女の迷い「朝顔」
積み重ねてきた人生に悔いを残す老いた鯉「曼殊沙華」
戦いに敗れた鬼が選ぶ、花植えの旅路「牡丹」など。
生と死と、愛にまつわる、物悲しくもせつない、15篇の物語です。